バス・ハンター渡のここが面白い!感想・評価
一口に釣りと言っても漁具や狙う魚の種類によってその形は無数に変化するものですが、中でもブラックバス釣りを軸に据えたのが本作。
まだまだ釣りが大人の趣味と思われていた頃の話ですが、これまた積極的で攻撃的なことで知られるバスを相手にする姿はなかなかに格好良く、ブラックバスの不敵なまでの威容と併せて熱くなれるものがありました。
基本中の基本の部分から丁寧にレクチャーを進めていくその姿勢と、何より釣りの楽しさ、熱さ、そして激しさを全面に押し出した作風からは、読者の青少年に是非とも釣りに興味を持って貰おうという誠実な志が伝わってくるようでもありました。
一方で、過度に教育的にはならず、出会い、初めての実戦、そしてライバルとの競争といった、実に少年漫画的な展開で攻めてくるので読んでいる側としても熱くなる思いを共感でき、グイグイと次なる戦いに向けてといった感じで勢い込んでしまいました。
また、それほどブラックバス問題が表面化していない時代の作品でもあり、バス好きなキャラたちに後ろめたさのようなものを感じなくて済んだのも良かったです。
読者の口コミ【レビュー・評判】
●ペンネーム: しらたま
どこか懐かしい雰囲気が漂う作品でついつい読んでしまう雰囲気をもっています。
主人公のやんちゃな天真爛漫な姿と、アイスを食べながら釣りをするなんともいえない愛嬌を持ち合わせている感じが、読者の心をつかむキャラクター設定だと思います。
そしてなんといっても魚の迫力がとてもすごいです。本当に魚なのかというほどの恐ろしいその様は、見るものをひきつけます。
漫画だからオーバーに描いているのではと思う方もいるかもしれませんが、実際フナだと思ってのんびり構えているときに、ブラックバスという大物中の大物に出会ってしまったら、みなその迫力と力、異様な雰囲気に飲み込まれてしまうこと間違いなしです。
魚の特性や想像以上の力など、ものすごい力で引っ張られてしまうその迫力が、漫画にとても顕著にあらわれていると思います。
魚釣りで池に落ちるというのは決してオーバーでもなんでもなく、それほどのすさまじさを絵に描ける作者さんもとてもすごいです。
●ペンネーム: さら
小学生が主役の釣り漫画ということで、あまり期待をしていなかったのですが、魚の絵や釣り上げたときの迫力などがすごくて、ついつい見入ってしまうような漫画が「バス・ハンター渡」です。
友だちと釣りをしていたときに、偶然自分の釣った魚を横取りし、自分の水のなかへと引き込まれた巨大で迫力のある生きものに圧巻され、父親にブラックバスのことを聞かされて興味を持つようになるという、バスに興味を持った理由もしっかりとしていて、ストーリー性がある漫画だと感じました。
ブラックバスに詳しい父親たちに感化されて、よりブラックバスに興味を持つ少年の気持ち、(分かる、分かる)と思わず言いたくなってしまいました。
バス釣りに目覚めた主人公の少年がバトル方式でバス釣りを楽しむ姿に、時には感動もありとても楽しむことができました。
小学生が主役でも、可愛らしく釣りを描くのではなく、躍動感ある描写で釣りを描いているため、自分も釣りをした気分になれます。
●ペンネーム: しゅう
バス・ハンター渡を読んでみて私が面白いと思ったのはこれはまさに古き良き日本の少年漫画と思ったという点でした。
確かに物語の展開は目新しさはなくて少年漫画ではよくある内容ですが、それが王道の少年漫画なんだと改めて再認識したという感じでした。
また作者が本当に釣りが好きなんだというの魚の絵を見て感じたのも良かったです。
他の釣り漫画と比較したら分かりますが明らかにこの漫画も方が絵がリアルで釣りが好きというのが伝わってきました。
なので釣りが好きな人がこの漫画を読めば気に入る内容になっていると感じました。
なかなか同じ釣り漫画でもここまで丁寧に魚が描き込まれているのはないように思いました。
また主人公が偶然いろんなライバル達と釣り対決していく展開もまさに王道という感じで見ていて爽快感がありました。
この内容なら釣りに詳しくない人でも少年漫画の王道展開が好きな人も気に入ると思います。
それぐらいわかりやすい内容でさらに面白いと感じました。