異世界食堂のここが面白い!感想・評価
ドラゴンや騎士など様々な世界の住人が、一つの扉を通じて一つの食堂に集まるという設定が新しいと感じました。
今日は誰が来るのかな?とドキドキします。
異世界グルメ漫画ですが出てくる料理はメンチカツやグラタンなど馴染みの深いもの。
けれど異世界の住人にとっては珍しいので、目を輝かせて嬉しそうに食べる描写がこちらまで幸せになります。
特におすすめが、魔女ヴィクトリアが甥っ子達を連れて食堂を訪れる話。
作者は綺麗な女性を描くのも上手ですが、子供を描くのも上手い!小さな口や柔らかな手が可愛らしいです。
初めての場所とスイーツにわくわくを隠しきれない子どもたちと、クールなヴィクトリアの対比が良いです。
人物は勿論ですが、細い繊細なタッチで描かれた料理も綺麗です。
透明なグラスや装飾品のような生クリームに思わずうっとりしてしまいます。
揚げ物のずっしりとした描写も熱々で美味しそう。
ファンタジーとグルメが無理なく融合していて読みやすく、男女問わずおすすめです。
読者の口コミ【レビュー・評判】
●ペンネーム: さなだボンバイエ
一週間に一度だけ、次元の扉が繋がり入店可能となる異世界の食堂を舞台に展開するヒューマンストーリーでした。
私はこれまで激しいバトル展開を楽しむ異世界作品に触れてきましたが、この「異世界食堂で」は食堂とそこで出される料理を通して人々の絆が描かれるハートフルなストーリーが展開されます。
訪れた客同士で喧嘩をしたり、友情を深める者もいれば、恋の関係で結ばれる人もいます。
毎回ドラマ性のある物語が展開されました。
同じ異世界ものでも雰囲気とジャンルが従来作品と比べて新鮮な作品でした。
シェフが作る異世界料理がとにかくおいしそうです。
おいしそうな料理を見ると、ついつい腹も減ります。
メニューは多く、作品内には色々な料理が登場します。
料理単体で見ても楽しめるものでした。
客が料理の感想を言い合って、揉めるシーンなんかは大衆食堂の雰囲気を表しているようで楽しかったです。
登場するヒロインが可愛いというのも評価できる点です。食堂で働く女の子が一番好きでした。
●ペンネーム: チサキ
それぞれのお話に出てくる登場人物達がリンクしていくのが面白いです。
舞台は日本にある食堂で、ここが土曜日だけ異世界に繋がるというもの。
お店には店主のほかにもウエイトレスのアレッタなどがいるのですが、決まった主人公がいるわけではありません。
毎回違う人物にスポットライトが当たるんです。
以前のお話にちょっとだけ出てきた人がお話の主人公になっていたりと、そういうつながりを見つけるとなんだか嬉しくなってしまいます。
私のお気に入りはテリヤキことタツゴロウさん。
とにかくテリヤキチキンが好きで、時々フライドチキンも食べたくなるというお方。
実は伝説の傭兵でもあり、異世界では非常に有名人です。
なのですが、甘いテリヤキチキンにハマっている姿はなんだかかわいらしい。
ロースカツことアルトリウスといつも相席しています。
これも、ただ仲が良いからということではなく、二人ともお店の奥の席が好きだから自然と相席になっているんですよね。
こういう常連さんの描写とか、わかるわかるとうなずいちゃいます。
●ペンネーム:wai
異世界食堂 「異世界食堂」というタイトルだけ聞くと、「異世界もの漫画」によくある、主人公が突然異世界に転生してしまい、その異世界の食堂を手伝う話なのかと想像していましたが、この漫画は少し違っていました。
舞台は日本にある普通の洋食屋「ねこや」で、7日に1回のドヨウの日に異世界と繋がり、異世界に住んでいる人たちが、主人公のマスターが作る料理に舌鼓を打つというお話です。
出てくる料理は自分たちにも馴染みの深い料理ばかりなので、味も想像しやすく、ついついお腹が空いてきます。
異世界のお客さんが、水が無料で出てくるのに驚いたり、パンの柔らかさや味の美味しさに思わずため息が出るのを見ていると、現代の日本に住む自分たちはすごく恵まれているなあと感じました。
主人公のマスターに特別な特殊能力があったり、若返ったりするわけではないのですが、マスターが作る料理の全てが本当に美味しそうで、異世界から来るお客さんたちの満足そうに食べている様子を見ていると、自分も「ねこや」に行ってみたいという気持ちになります。