異世界ちゃんこ ~横綱目前に召喚されたんだが~のここが面白い!感想・評価
異世界に送られたのはなんと横綱昇進を決めた強豪力士・高良山だった。
なんとも奇想天外な設定の異世界ものです。
しかし、インパクトだけで設定を決めたわけではないことが読めばわかります。
作者が相撲に対して並々ならぬ関心を寄せていることが十分窺い知ることができるシーンが満載。
相撲好きとしては非常に読んでいて楽しい漫画です。
一話から相撲についての知識が炸裂。
熊のような怪物と戦うのですが、突進する怪物に対してまずはのど輪で上体を起こし、熊のかいなを捕えてからの小手投げで勝負をつけます。
まあ、実際に熊に対してこの攻め手が通用するかは置いといて、本物の相撲の取り組みでも見ることができるリアルな決まり手です。
投げを打つ前にしっかりと頭を押さえつける描写がいいですね。
現実では、千代の富士や白鵬が相手の頭を押さえつけて逃げ場をなくしてからの投げ技を武器としています。
相撲をしっかりと見ていないとできない描写で、相撲好きとして好感が持てました。
ちゃんこというグルメ様相もあるようですが、せっかくなので相撲技を使ってどんどんモンスターを倒していってほしいです。
読者の口コミ【レビュー・評判】
●ペンネーム: すこやか
最初は異世界に力士って設定的にどうなのかなと思っていたのですが、結構コミカルな感じで進んでいきます。
数々の社畜が異世界に転生しているのですから、力士が転生してもおかしくはありませんよね。
主人公は高良山。
二場所連続で優勝したことで、もう念願の横綱が目前にあります。
相撲には詳しくないのですが、若くして横綱ですからものすごく才能がある人なのでしょう。
お世話になった人への恩義を忘れない、真面目な性格も良いです。
そんな人が横綱昇進目前にして異世界に転移してしまうというのは、正直辛いですよね。
しかし、高良山は持ち前の真面目さと強さで、たまたま出会った人達を手助けしてはみんなを幸せにしていくんです。
高良山を召喚してしまった姉妹にも優しいですし、やっぱりこういう主人公は好きですね。
メインはちゃんこ鍋。
それも普通の食材ではなく、異世界のモンスターがちゃんこ鍋になります。
といっても異世界グルメ系として分類するよりは、どちらかというとほっこりするような感じですね。
食材が食材なので。それよりも高良山の性格だったり、周りの人との交流にほっこりさせられるんです。
ちなみに、1話の食材はキラーベアでした。
●ペンネーム: けーた
「異世界ちゃんこ ~横綱目前に召喚されたんだが~」では主人公の相撲力士、大関の高良山が大一番に勝利して優勝と念願の横綱昇進を決定する場面からスタートします。
まさに人生最良の瞬間に異世界へと召喚されてしまう高良山。
キラーベアに襲われ窮地に陥った三人の娘たちが高良山を召喚したのです。
なんとかキラーベアを素手で倒した高良山。さすがスモウパワーといったところでしょうか。
しかし、元の世界への帰り方がわからずに三人娘のエリーセ、イーリス、フランカの三姉妹と行動を共にすることになります。
高良山の得た固有スキルちゃんこレシピを使って倒した魔物達を使ったちゃんこ鍋を食べながらの旅道中。
果たして高良山は無事に元の世界へと戻り念願の横綱になれるのでしょうか?
まずこの漫画はタイトルからして面白いのですが、タイトルから察せられる内容以上に面白いです。
裸一貫で魔物を倒す高良山はシュールな面白さがあります。
また高良山の作るちゃんこ鍋も非常に美味しそうなので笑いながら読める内容です。
このタイトルを見て少しでも面白そうと思ったなら是非読んでみていただきたい作品です。
●ペンネーム: いえぽぬZ
様々なことがあるのが現実の相撲界ですが、本作では何と横綱昇進を決めた大関、高良山が異世界に飛ばされてきて、そのまま冒険が始まるといった斬新な物語です。
もっとも、召喚者である姉妹と一緒に旅をしたりといった本筋も充実していますが、本作の醍醐味は高良山の強力なポテンシャルと、何より「料理」のスキルの凄さを堪能できる点でしょう。
力士たちは単に強いというだけの存在ではなく、新弟子時代からの下積みにより様々なちゃんこ料理を作れるようになっていくわけですが、ゲーム的なシステムのサポートもあって、異世界でもいかんなくそうしたスキルが活かされていきます。
もちろん、過酷な冒険の旅ですから、食事はカロリーを確保できれば贅沢は言わないというのも、平均的な冒険者の形ではあるかも知れませんが、だからこそ高良山のタフなメンタルと、初見の食材でもサクっと料理にして、それを振舞うことで皆を笑顔にする素晴らしさがより強調されている感じです。
戦闘だけできるのが「強い男」というわけではないことを知るという意味でも、本作は非常に有意義な一作です。