人狼への転生、魔王の副官 ~はじまりの章~のここが面白い!感想・評価
人狼という存在自体は人の姿をとるとはいえ魔族なので、結局は人間種族の事をいまいち理解してやれないようです。
しかし、そこに元人間の主人公を転生させるというのが上手いですね。
これによって主人公のヴァイトは魔族と人間の双方を理解し、どちらの気持ちも汲んでやれる貴重な存在になったわけです。
そして彼は魔王の命に従い、自分と同じ人狼族の魔族などを率いて人間の街を襲撃!!……しつつも手加減を忘れません。
魔王軍の傘下でありながらも、ただ力押しで敵を蹂躙するのではなく、人間をなるべく傷つけない平和な解決手段を探っていくヴァイト。
戦闘やトラブルの規模が彼の裁量で何とかなるレベルの内はいいですけれど、これから両種族の争いがもっと大規模になっていった場合が怖いですね。
そうした時、はたして彼が戦う事になるのは人間か、それとも魔王軍か?
両者の間で板挟みになりながら戦う事になりそうなヴァイトと、彼が出会った人間族の少女アイリアがどんな物語を紡いでいくのか楽しみです。
読者の口コミ【レビュー・評判】
●ペンネーム: はらみ
一見人間に見えるのですが、実は人狼に転生してしまった主人公。
つまり、魔族です。この種族を当たりだと前向きに考えるのですが、やはり元人間なので色々複雑に思うところもあるんですよね。
人間の街を襲う時もなるべく殺さないようにと指示したり、自分自身も殺さないようにしています。どうしても攻撃されて突破したい時も、骨折するだろうけど後で治すからといちいち断ってから攻撃しています。
なんともアンバランスな感じなのですが、どの立場でも全てを受け入れるのは難しいでしょう。
そう考えるとある意味リアルな性格の主人公ですね。
そして、他のキャラクター達もとても良いです。
一番は犬人族でしょうか。見た目は犬です。
とても魔族だとは思えない、本当に愛くるしい表情をしているんですよね。
他の人狼の仲間達もキャラクターがしっかり出ています。
何というか、ノリノリで読める感じ。
THE王道な描写も多いので、有名な少年漫画雑誌とかに載っていてもおかしくないのではと思います。
●ペンネーム: TOYA
元々人間だった主人公は人狼「ヴァイト」に転生して魔王軍のために周辺の街や国を掌握していくストーリーです。
ヴァイトは元人間だった事もあり人の気持ちも分かりますし、立場上魔族の事も分かっています。
なので両方を仲介する様な立場なのが大変そうだなと思いました。
強さも魔王の副官と言われているのでそれなりの強さを思っています。
戦闘面もチート的な能力はなくただ単に強いです、ただ特性はあるみたいです。
他にも仲間がいるので戦術が重要になっていく感じがします。
キャラクターデザインは悪くもなく良くもなく普通な感じがします。
モブ下っ端の犬がかわいいです。キャラクターは敵味方含めて結構な数が出てくるのですが個性をしっかり出していていい感じだと思います。
ただ人狼になると主人公以外は見分けるのが難しいです。
こういう手法なのか背景が殆どなくキャラクターが主体になって描かれています。
なので場面だったりが分かりにくいのがちょっと残念ですが楽しいので今は良いと思います。