おおきなネコとちいさなケロレッティのここが面白い!感想・評価
私たち人間にとって多くの猫ちゃんは小さくて可愛いといった印象ですが、その中でも丸々と太った猫ちゃんの魅力は格別なものがありますね。
本作は、カエルを父に持つ小さな女の子ケロレッティが、ペットを拾ってくる癖が高じて、ついには自分より大きな猫を拾ってくるという物語なのですが、フランソワーズと名付けられたその猫ちゃんは、名前に似合わず丸々と太った巨大猫なので、ケロレッティ視点で展開される本作では、その強烈なまでの「圧」を存分に満喫することができます。
何しろ、家が破壊されてしまうほどのサイズですから、とても飼うのは無理かと思いきや、何気にフランソワーズちゃんは自分より小さな彼らにも寛容で、その大きくふわふわとした肉体で暖を与えてみせたり、ネズミに食べられそうになったところを助けたりと、色々と共存しているのが微笑ましくて良いですね。
マイペース過ぎてミステリアスなフランソワーズちゃんの魅力が、ケロレッティたちによって十二分に活かされた、異色の面白さがある作品と言えるでしょう。
読者の口コミ【レビュー・評判】
●ペンネーム: ケロケロ
「ちいさなケロレッティ」は借り暮らしのアリエッティのように、人間の床下で暮らしている小人の女の子・ケロッティが主役です。
父親がカエルで、母親がカタツムリという謎設定の三人家族なのですが、父親のカエルがとても面白い漫画です。
ケロッティは団子虫やミミズ、アリなどをペットとして飼うのが好きですが、世話はカエルのお父さんが苦労しながらしています。
それにもかかわらず、今度は小人の自分達より大きい猫のフランソワーズをペットとしてつれてきてしまったので大変な事になります。
このフランソワーズは猫漫画としては珍しく、ふてぶてしい普通の猫として描かれているので特別に人間のように賢いという事はありません。
この為、カエルのお父さんがフランソワーズの世話の為にてんてこ舞いとなり、その姿を見せて読者を笑わせてくれます。
例えば、カエルのお父さんが苦労して集めてきた猫の餌をフランソワーズは一瞬で食べてしまいます。
その餌では足りなかったフランソワーズはカエルのお父さんを食べようとしたり(ケロッティが救出しなければホントに食べられていました)、体を飴のようにペロペロと舐めます。
カエルのお父さんを完全に餌と認識しているのです。
そして、食べられたらたまらないお父さんは餌を集める為にまた苦労する事になります。
このように、この漫画はリアルな行動をする猫によってカエルのお父さんが面白おかしく苦労するとても笑える姿にストーリーとなっており、楽しくなってしまいます。